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建築設計事例:赤尾の家
建築主からの「古民家は国産材を使用している点が魅力だが、必ずしも民芸風である必要はない」「外壁には落とし板工法を使いたい」との要望に共感し、古材の柱と梁と厚い杉の板で断熱と構造を兼ねた箱を造り、外側を漆喰で仕上げ、屋根を乗せるといったシンプルな再生方法を提案しました。その為、床・壁・天井の多くの場所が杉板で仕上げられ、いわゆる「民芸風」とは少し趣の異なる再生民家を実現する事が出来ました。

また、民家の形は気候風土から生まれるといった意見が有ります。甲州民家の切り妻屋根と違い、茨城県から甲州市に移築したこの民家は寄せ棟造りですが、周囲の果樹園や背景の山々と自然に調和しています。伝統的造形の良いところではないでしょうか。
茨城は風の強い地域なのか、梁は丸太に近い状態で重ね合わせたまま二段に組み、長い栓で貫通して留めるといった、ダイナミックな架構でした。再生前のように屋根裏に隠してしまうのは惜しいと考え、意匠としてあえて露出させています。
「赤尾の家」外観 「赤尾の家」内観

竣工3年後の南面外観左:竣工3年後の南面外観。ほっこりした屋根の形が周囲の山々に馴染む。
手前の小屋は、竣工後建築主自らコツコツと建てた物。
(写真撮影:斎部 功)
南西方向から見る左:南西方向から見る。
(写真撮影:斎部 功)
居間左:居間。
板張りの上に必要な時だけこのように畳の場所を造る。
(写真撮影:斎部 功)
玄関 居間から客室を見る
上左:玄関。正面の飾り棚の下は収納。
上右:居間から客室を見る。(左右ともに写真撮影:斎部 功)