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■パッシブソーラーハウス:風知庵■ 北杜市長坂町に建つダイレクトゲインパッシブソーラーハウスです。敷地は南北に長く南側は道路、北側は川の対岸まで含め眺めの良い森になっています。 西南に位置する寝室が隣地に近くなることから、西側隣地との視線交差を避け、かつ長時間の日照が得られるように平面形状は南側の庭を抱え込むように曲線としました。写真で見られる白い部分が曲面の壁です。 |
左:南面外観。訪れる人を曲面の壁へと招くアプローチ。 |
左:居間からキッチンを見る。手元明かりと通風のため、キッチンの東側には窓を設けています。 居間・食堂からもキッチン越しに東側の樹木眺めることが出来ます。 ステンレスのワークトップは特注制作です。 奥行きが900oあるので、手元を隠す必要がありません。向かって左側、明かりの灯るニッチの裏に調理用のIHヒータがあります。 |
上右:居間から北側の森を見る。冬はストーブの炎の向こうに外の景色を眺めるために大きなガラス面としました。 寒冷地なので熱損失を防ぐためにLow-Eガラスを使用し、さらにサッシの外側に木製の雨戸を設けています。 手前の床は蓄熱のためのテラコッタタイル。 上左:北側吹き抜け上部のキャットウォークと窓。横長水平な連続窓の向こう一面に森が広がる。壁と天井は調湿に優れた珪藻土塗り仕上げとし、床にはチーク材を使用しています。 |
左:1階寝室。 向かって右側の壁の裏側は浴室。明かりがついているのは浴室と寝室との間の壁の厚さを利用して設けたニッチ。 向かって左側の壁の向こうはウォーキングクローゼット。 壁に設けた小さな穴からはウォーキングクローゼット越しに北側の森を望むことが出来る。 |
上:居間から吹き抜けを見上げる。天井が高いため音響が良く、建築主曰く2階ホールはリスニングスペースとして最適な場所とのことです。 |
上:左:北側キャットウォークから2階ホールとゲストルームを見る。 ホールとゲストルームは普段は一体の空間だが、来客時には壁側から建具を引き出し分割して使用することも出来ます。 上右:キャットウォークと鉄製手摺り。階段踊り場から眺めた所。空間を広く見せるために、手摺はフラットバーを折り曲げて使っています。 |
上左:1階寝室。右手がウォーキングクローゼット。西側の窓はお隣に面しているため天井近くに設けています。此処からは隣家と引き込み用の電線を視界に入れずに、遠景の森の緑や黄葉を楽しむ事ができます。 上右:玄関から北側ウッドデッキ〜谷へ向かう庭を見る。玄関の扉を開け一歩中に入ると、正面に森が広がります。 視界を妨げないように正面の窓は大きなはめ殺しとし、通風のため欄間が設けられています。 |
上左:階段とミニスペース。室内に設ける階段は家具やオブジェのように作りたいものです。鉄骨のささら桁(階段板の支え材)を使って軽やかな階段をデザインしました。 上右:キッチン戸棚。ニッチの照明はピンスポットのダウンライト。光はガラスの棚板を通り抜けて一番下の甲板まで届きます。ガラスの器や小物のディスプレイ向きに考えたアイデアです。 |
上左:カーブする南面庇。外壁が湾曲しているのが判ります。壁は曲面ですが、サッシは既製品なので曲面ではなく平面です。両者の取り合い部分が自然に納まるように、デザイン的に柱を入れています。これにより、「なんとなく和風」を感じたのでしょうか。雑誌社からは「和風」をテーマにした取材が来ました。 上右:北面外観。北側は川に向かって斜面になっているので、将来家が建つこともなく、このように開放的な外観になっています。しかし、家が建たないほどの斜面には人も立ち入ることが難しく、「もうこれ上後ろに下がれない」というところまで引いて撮った一枚です。下から見上げているので上が窄まって見えますが、ちゃんと垂直な壁になっています。 向かって左側のボリュームが居間や台所のあるパブリックなスペース。右手のボリュームが寝室・浴室・洗面所などのプライベートスペース。中央の屋根の引っ込んだ部分が両者を結ぶ玄関・ホールなどのあるニュートラルスペースです。 |
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