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現地再生民家:浦木戸の家

現地再生:「民家を残し、住み継ぐ直し方」


民家を移築せずに修復・改装することを「現地再生」と呼んでいます。
「両親や先祖の家を直して住み続けたい」「土地つきで民家を入手し、住まいにしたい」「生まれ育った民家を雰囲気の良い店舗にしたい」など、民家を現地再生したいと考える理由はさまざまです。が、ベーシックなポイントには共通点があります。
 ここでは、現地再生を成功させるために大切なことをわかりやすく解説しています。
 又、具体例として私達の設計監理事例を挙げましたので、合わせてご参照ください。




♦目次♦
  1. はじめに:現地再生の実現のために

  2. 家との付き合い方を考える

  3. 家の空間を意識する

  4. 五感で家に向き合う

  5. タイムスケジュールを立てる

  6. 経験のある専門家(設計事務所)に連絡し面談する

  7. 現地調査からプランニングまで

  8. 実測調査と基本設計

《1.はじめに:現地再生の実現のために》

かつて、先祖が代々暮らしてきた家を手入れしながら住み継ぐのは、ごく普通のことでした。
今日、民家の魅力を知った人々が古い実家を受け継ぎたいと願った時、あるいは、これまで民家に縁の無かった人々が畑付きの民家暮らしを夢見た時、それを実現するのはそう簡単なことではありません。

もし「民家はやはり茅葺・土壁でなければ」と考えるなら、実現はほとんど不可能になってしまうかもしれません。しかし「茅葺」でなければ民家の魅力は半減するのでしょうか?
私達の事務所のある山梨では、金属板を被った茅葺民家が久しく山間の景観となっています。葺き替え出来なくなった茅屋根を保護する苦肉の策なのですが、それはそれで趣のある美しいものです。

ここは先入観にとらわれず、「民家は骨董でもお屋敷でもなく、そもそもは普通の庶民の家のはず。だとすれば近場から調達した材料であれこれ工夫して建てたものだったんじゃないか?」などと少し柔軟に考えてみると、民家を住み継ぐヒントが見えて来ます。

「茅葺・土壁までは望まない」場合でも、民家は一般的な現代住宅に比べて大きく敷地も広いので、全てを改修するとなるとかなりの工事費用が必要です。
もちろん資金が潤沢にあれば良いのですが、「全て直すには資金が足りない」場合は、「改修範囲を限る」という選択を考えてみましょう。

 例えば、不要な部分は思い切って撤去してしまう。
 あるいは、とりあえず主屋の一部の居住性を上げ、他の部分はそのまま使ってみる(部分改修)。
 又は、改修工事を何期かに分けて行う、などなど。

これは現地再生だからこそ可能なことで、民家を住み継ぐための現実的な方法の一つです。部分的に改修することで資金計画も立て易くなり、建築工事という大イベントを何度も楽しむことが出来ます。

 では、既に民家が目の前に在るとして、その改修範囲や順番はどうしたら決められるのでしょうか?
  次項からはそのための方法を、順を追って説明して行きます。

現地再生民家・福々亭
上:【現地再生民家事例・福々亭】
銀色の金属板に守られた茅葺屋根。
山梨県の養蚕農家に特徴的な屋根の形は、金属板で覆われても変わることなく受け継がれて行きます。

現地再生民家・韮崎の家
上:【現地再生民家事例・韮崎の家】
何を取り除き、何を残し、何を加えるか?その選択が民家の魅力を左右します。
それをじっくり考えることが出来るのも、現地再生の楽しみです。


《2.家との付き合い方を考える》

「家との付き合い方」とは、そこでの暮しをイメージするということです。家は雨風をしのぎ、季節を快適に過ごすためだけに在るのではありません。そこに住む人が日々どういう暮しをして行くのか、そこで何をしたいのかによって、家の在りようは変わります。

とりわけ民家は長年そこで暮らす人の生業と密接に結びついて来ました。養蚕型農家の特徴的な屋根の形や土間のある造りなどは典型の一つと言えるでしょう。民家と同じ時代に造られ共通の造り方をしている商家(町屋)や土蔵なども、当時手に入る素材と可能な技術で出来ているという意味では民家の仲間であり、やはり生業と結びついた建物です。

さて、民家を受け継ぎたいと決めたら、先ずはそこでどんな暮らしをするのか?を考えてみましょう。
初めは漠然とした「田舎暮らし(カントリーライフ)」かもしれません。「敷地に畑があるから野菜を作る」とか「土蔵で味噌作りに挑戦」も良いでしょう。
では家の中では何をしますか?「庭を眺めながら料理したい」「友達と楽しい時間を過ごしたい」「誰にも邪魔されずに趣味に没頭したい」「星空の下で眠り、朝日と共に目覚めたい」「とにかくゴロゴロしたい」などなど、希望を率直に、自由にイメージを膨らませてください。
 その家での暮らしをイメージすることが「民家再生のストーリーを決める」からです。

もちろん民家に住むのが家族(複数の住人)の場合は、互いに希望を出し合い、暮らし方についての大まかなイメージを共有する(もしくは互いの希望を了解しあう)ことが大切です。又、子供の成長など向こう数年間の想像し得る家族の変化についても、しっかりイメージしておきましょう。

現地再生民家・高台の家
上:【現地再生民家事例・高台の家】
この民家には主屋の他に広い畑(写真手前に見えるのはその一部)と倉庫、養蚕に使われていた納屋が在りました。再生後、納屋は丸ごと読書家の建築主の書庫になり、畑は現役で大活躍、倉庫は便利なバックヤードとして活用されています。

現地再生民家・浦木戸の家
上:【現地再生民家事例・浦木戸の家】
親族の家を住み継ぐ場合、そこでの暮らしには特別な思いが織り込められます。
人と人との繋がりが、民家の空間の豊かさと温かさをより一層、意味あるものにして行きます。


《3.家の空間を意識する》

現地再生すると決めた民家、そこでの暮らしをイメージすることが出来たら、次のステップは「家の空間を意識する」ことです。
「空間」というと難しく聞こえるかもしれませんが、「暮らしのイメージ」を実際の民家に当てはめ、具体的に「どこで、何をするか」、つまり家の使い勝手を考えるということです。

ここでのポイントは2つあります。
1つめは「建物だけでなく、敷地も含めて考える」ということ。
もう1つは「平面だけで考えない」ということです。

どうして家のことなのに「敷地も含めて考える」のでしょうか?
《2》で述べたように、民家は生業と密接に結び付いた建物です。つまりそこで生業を営むために、多くの場合は広い敷地に建っています。
敷地は生垣や板塀で囲まれ、入り口には長屋門や門代わりの大きな石などがあります。又、敷地内には土蔵や離れ(主屋とは別棟の建物)が在ったり、広い畑や竹林付きの場合もあるでしょう。主屋を囲むように庭があり、意味ありげに石が配置されていたり、さまざまな樹木が植えられていたりもします。
民家の場合は主屋だけでなく、そのような敷地に在る諸々のものが全体の雰囲気(印象)を作っています。これを「家構え」と呼んでみます。

現地再生の際は趣ある民家の雰囲気を損なわないために、この「家構え」を意識して修復・改装することが大切です。(民家が「家構え」と共に長い年月そこに在ることによって創り上げられた雰囲気は「景観」となり、住人だけでなく近在の人々や来訪者にとっても大切な「心(精神)の財産」です)

では2つめの「平面だけで考えない」とはどういうことでしょうか?
住まいについて考える時、ほとんどの人が「間取り」を意識します。「間取り」は平面図として表されるので明解であり、一目で家の全てを把握できると感じる便利なものです。
が、実際の生活は「間取り」に区切られたものではなく、「平面」に貼り付いたものでもありません。私達は床の上に立ち、家具を置いて座り、部屋から部屋へと歩き、階段を上ったり下りたりします。
つまり「間取り」には表れない「立体(空間)」の中で暮らしているのです。
このことを念頭に置くと「家の中の空間を意識する」ことが出来ます。

特に民家では、大地に繋がる土間から敷台に上がって1階の床に立ち、吹き抜けに掛かる梁やその向こうの小屋裏を観る、といった垂直方向に広がりのある空間に身を置くことが出来ます。
《2》でイメージした暮らし方を具体化する際には、民家ならではの敷地(家構え)と空間の豊かさを大切に活かしましょう。

現地再生民家・西広門田の再生民家
上:【現地再生民家事例・西広門田の再生民家】
植栽や石積みはなるべくそのままにして工事する方法を考えます。やむを得ず移動する場合も出来れば同じ敷地内で活かすことを考えたいものです。

現地再生民家・松阪の家
上:【現地再生民家事例・松阪の家】
家の空間は、天井板や壁を取ることで広がりを見せ、間仕切りで囲うことで密度を増し、建具を動かすことで変化を楽しむことが出来ます。この民家では土間も間仕切りで印象を変えることが出来ます。


《4.五感で家に向き合う》

「民家暮らしのイメージと具体的な使い勝手」は、言うなれば「頭の中」で考えることです。
次は「五感」を使って民家と向き合ってみましょう。
 「五感」すなわち、「視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚」です。

先ずは「視覚」から。
「この民家なら、もう何度も見たよ」と思うかもしれませんが、見る度に発見があるのが建物の面白いところです。
視覚は「脳」の都合で錯覚しやすい上に面倒な情報は省略するように出来ているからです。
つまり「見た」つもりで「見えてない」。しかも自分より遥かに大きく中に入ることの出来る建築物は、自分の居る場所によって見えるものが変わります。
《3》で意識した空間を移動しながら何度も良く観察しましょう。
又、敷地を歩き、家を周囲からも良く観察し、感じたこと・発見したことをメモしておきます。

同様に「聴覚」を使って注意深く家の発する音に耳を傾け、「嗅覚」を使って民家の匂いを嗅いでみましょう。
木造家屋の主要な構成材料は植物です。民家のように長い年月を経ていても、家は植物らしい伸縮音とかすかな木の匂いを発しているものです。
  家の中のあちこちで、静かに心を落ち着け、ゆっくり深呼吸してみましょう。

「触覚」は言うまでもなく家の柱や床に触れてみることを指しますが、ここでもう少し突っ込んで、部屋の中の家具などを移動してみることをお薦めします。
以前の住まい手の残した物が散らかっていて歩きにくかったら、ちょっと片付けてみましょう(汚れているようなら汚れても構わない服装で、あくまで危険の無いように作業してください)。
そうして家と家の中にある物に手を触れ体を動かすことで、家と自分との距離がグッと近くなるのを感じませんか?体を使って家に働き掛けたことで、親近感が増せばしめたものです。

一仕事終えたら、家の好きな場所で持参したおにぎり(お弁当)を食べます。
 この家で食べるおにぎりの味を「味覚」でしっかり確かめましょう。

現地再生民家・白州の家
上:【現地再生民家事例・白州の家】
広い土間と古材に囲まれる空間。この民家では再生時に珪藻土を用いて土間を復活させました。
心地良い家を造るには素材がとても重要であることを五感は教えてくれます。

現地再生民家・水口の家
上:【現地再生民家事例・水口の家】
階高が低く開口部も低い位置に在る民家は暗くなりがちですが、天井を撤去して吹き抜けに高窓を設けると、明るい大空間が出現します。大空間は心と体を伸びやかにしてくれる気持ちの良いものです。


《5.タイムスケジュールを立てる》

「タイムスケジュール」とは、現地再生完了までの日程です。
これは《4》と同時に、民家に足を運びながら考えたいことです。というのも、何度か民家を訪れる内に、再生の優先順位が見えてくるからです。
一気に全ての工事を行なうケースもありますが、建物自体が大きく広い敷地に幾つもの建物が在る場合は、工期を分けて順番に改修して行く方法があります。
《1》で述べたように、工期を分けることで無理の無い資金計画を立てられるだけでなく、再生の経験を次の工事に活かすことが出来ます。《2》《3》で考えたイメージを更に深化させたり、《4》で気付いたことを新たなアイディアとして盛り込んだり、とメリットはいろいろあります。
 工事の日程を決めるには次のポイントがあります。

  • 「緊急課題(最優先事項)は何か?」を考える

  • 「とりあえず現状のままでも良いと思う箇所」をリストアップする

  • 各建物の改修範囲を考えてみる

  • 理想的なタイムスケジュールに優先順位を当てはめる

尚、タイムスケジュールは「スタートを決める」のではなく、「ゴールを決める」ことが重要です。
「いつ始めるか?」ではなく「いつ完成させるか?」を決め、そこから逆算して日程を考えます。
とはいえ、建築工事に要する日数を想定するのは難しいと思います。
 したがって、ここでは自分にとっての「理想的なタイムスケジュール」を大まかに考えておきます。

現地再生民家・成田の家
上:【現地再生民家事例・成田の家】
入手した民家は大きすぎたので、改修範囲を1階に限り、不要部分を撤去しコンパクトにしました。
外壁もシンプルな板張りにしコスト調整しています。

現地再生民家・横和の家
上:【現地再生民家事例・横和の家】
部屋の一方の古い映画ポスターなどが貼られていた壁を建築主が気に入り、再生前のまま残した例です。タイムスリップしたような趣が、家具と共にこの民家全体の独特な雰囲気を盛り上げています。


《6.経験のある専門家(建築設計事務所)に相談する》

《2》〜《5》の準備が出来たら、民家再生の経験のある専門家に相談します。
ここでいきなり施工業者の門を叩く方もありますが、先ずは設計事務所を訪ねてください。
設計事務所は建築主の代わりに図面を描き、建築主の希望を施工業者に伝えます。
 が、役割はそれだけではありません。
 建築工事をする際に経験豊富な設計事務所を介すメリットは、主に次の通りです。

  1. 《2》で思い描いたイメージが、インスピレーションと専門知識を駆使した「現実案」になる

  2. 現地調査に基く、建物や敷地の状態に応じた適切なアドバイスを得られる

  3. 建築工事費用の概算を知り、現実的な改修計画・資金計画を立てられる

  4. 建築工事日数の目安を知り、現実的なタイムスケジュールを立てられる

  5. 耐震診断や耐震補強の公的補助金申請・増築する場合の建築確認申請などを代行

  6. 施工業者の見積り内容と請負価格のチェックの代行

  7. 工事監理(契約通りの工事が行われていることのチェック・課題項目の対策など)の代行

  8. 竣工の確認と施工業者の精算内容のチェックの代行

これらのことからも、施工業者とは別会社である設計事務所を先に訪ねる方が得策と言えます。
何度も「代行」と書いたように、設計事務所は建築主の代わりに専門知識の必要なことを行い、工事状況を監理し、面倒な書類の作成やチェックを行ないます。
 建築主の代理人だからこそ、施工業者都合ではない公正な設計監理を行なえるということです。

さて、この項の冒頭で「《2》〜《5》の準備が出来たら」と書きましたが、もちろん準備途中で設計事務所を訪ねても構いません。
私達の事務所には「まだ工事日程も決めていないし、何をどうしたらいいのかわからないけど、とにかく建物を見せて専門家の考えを訊いてみたい」とお問い合わせいただくこともあります。それでも会ってお話を伺うと、漠然ながらも《2》〜《5》のベースは見えて来ます。ご自身や家族(複数の同居人)の考えを上手くまとめ、明解な《2》〜《5》を持って設計事務所を訪ねられればそれに越したことは無いのですが、早い段階で相談してみることのメリットも多いと言えます。
 ここは専門家ならではの経験則を、大いに活用しましょう。

現地再生民家・府中の家
上:【現地再生民家事例・府中の家】
全面改修の際にオーディオルームを増築した例です。現地再生でも増築する場合は建築確認申請が必要です。

現地再生民家・狐新居の家
上:【現地再生民家事例・狐新居の家】
この民家は隣地に対して敷地が低く湿気があったため、揚屋し敷地内で1mほど移動しました。
このような場合も建築確認申請が必要になります。


《7.現地調査からプランニングまで》

建築主から依頼を受けた設計事務所は、最初の面談(ヒヤリング)後、現地調査を行います。
 私達の事務所の場合は現地調査を2段階に分けています。
最初は建物の構成と傷み具合、敷地との関係や全体の状況を把握します。
この時は建築主も現地で一緒に建物を観て、その民家についての思うところ(子供の頃の思い出や好きな場所など)を何でも伝えてください。
 私達はお話しを伺いながら、希望するイメージと目の前にある民家とをじっくり見比べて考えます。そして、その「家の魅力」を探り、見つけ出します

「家の魅力」と言うと(特にこれは民家の話なので)「太い大黒柱」とか「立派なケヤキの曲がり梁」のことを思い浮かべるかもしれません。だからそれが無ければ「大した家じゃない」と思いがちです。実際は《3.家の空間を意識する》でも触れたように人の暮らしは空間の中で営まれます。
つまり「家の魅力」とは、「魅力的な空間がある」ということでもあるのです。
 民家再生の重要なポイントは「そこに魅力的な空間が生まれるか(魅力的な空間を創ることが出来るか)」ということです。
 そうした魅力的な空間を構想し実現の道筋をつけることこそが設計者の最も重要な職能なのです。

さて最初の現地調査を終えた私達は、調査結果と建築主の希望とその「家の魅力」を元にプランニング(企画)に入ります。
 プランニングでは次のことを行います。

  • 建築主の希望を民家の構成の中に落とし込む際に閃いたアイディアを「提案」として盛り込む

  • その家の特徴や持ち味を引き出すことを重視し、民家としての魅力を損なうような新設部分(新建材などで増築されたり覆われている部分)の撤去を提案する

  • 同等事例を元にした大まかな費用算定を行ない、改修計画を提示する。
    (ここで示す改修計画とは、《5》で考えた改修範囲・改修の順番と概算工事費・過去の事例経験などを摺合せ、専門家の立場から最善と思われる改修計画案のことです)

 以上のように、プランニングは民家再生の全体計画を決める大切なものです。

現地再生民家・陣馬街道の家(玄関ホール) 現地再生民家・陣馬街道の家(居間・食堂)
上:【現地再生民家事例・陣馬街道の家】
シックな雰囲気の玄関ホールから板戸を開けると、一転、吹き抜けの明るい空間(居間・食堂)が広がります。部分改修の場合でも家の中に魅力的な見せ場を創ることが可能です。

現地再生民家・蛮風亭(玄関ホール) 現地再生民家・蛮風亭(赤ベンガラを塗った方杖)
上:【現地再生民家事例・蛮風亭】
耐震補強にも幾つかの方法があります。この民家では空間の開放性を確保しながら補強するために、壁を増やす代わりに巨大な「方杖(バットレス)」で建物を東西から挟んで耐震強度を上げました。
「方杖」には赤ベンガラを塗って存在を強調し、視覚的にも頼もしい存在にしています。


《6.実測調査と基本設計》

プランニングが固まったら、私達は調査の第2段階である「実測調査」を行います。
これはその名の通り、建物の寸法を柱の1本1本から建具・手摺に至るまでを実際に測り、素材の状態も含めて「野帳」という図に記録します。実測調査が済んだら「野帳」を元に基本設計に入ります。
 基本設計では主に次のことを行います。

  1. 実測調査の結果を元にプランニングを更に練り、詳細を実現可能な形に詰めて行く

  2. 壁の仕上げや床の素材、水廻りなどの設備について検討する

  3. 2度目の概算(※)を出し、工事計画に建物の詳細(仕様)を加味した予想工事費を算定する

※この2度目の概算(予想工事費)は施工業者による工事見積りではなく、1度目の「建築費用算定」と同様に私達(設計事務所)の自社データに基く積算結果です。

基本設計終了後は、施工業者が見積りと工事をするための契約図である実施設計図の作成に入ります。
ここから竣工までの流れは一般建築の場合と同様です。
  実施設計完了 → 施工業者による見積 → 工事契約・着工・工事監理開始 → 竣工です。

  引き続き詳細をご覧になる方は【業務概要】を参照してください。

現地再生民家・大月の家
上:【現地再生民家事例・大月の家】
現役民家を改修。長年住み続けて来た家を見直し、居住性能を上げ、吹き抜けを設けて明るい自然光を取り入れました。畳敷きの広間を板張りにし、更に過去の改修部分を復元して創建時に戻すことなどによって、民家が力強くリフレッシュした再生例です。

現地再生民家・小木人の舎 現地再生民家・小木人の舎
上:【現地再生民家事例・小木人の舎】
この民家の建築主の要望は「貧しくても美しい家を」という明快なものでした。
創建時は平屋の茅葺、その後2階建ての養蚕型となり、現代の再生を迎えた家は、長い年月の記録を構造材に記すべく、敢えて古色を塗りませんでした。
右のシンプル極まりない階段にも建築主の潔さが表れているようです。




最新事例ご紹介:我が家流の住まい、出来ました】←民家再生最新事例ページもご参照ください。



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